4年償却の基礎 公開: 2025.01.23
設備の減価償却|エアコン・給湯器の耐用年数
賃貸物件の設備と耐用年数
賃貸アパートには様々な設備が付属しています。これらは建物本体とは別に、短い耐用年数で減価償却できます。
主な設備の耐用年数:
| 設備 | 耐用年数 |
|---|---|
| エアコン(家庭用) | 6年 |
| 給湯器 | 6年 |
| キッチン(システムキッチン) | 6年 |
| 電気設備(照明、コンセント等) | 15年 |
| 給排水設備 | 15年 |
| ガス設備 | 15年 |
設備を分離計上するメリット
初期の償却費増加
設備を建物と分けて計上すると、耐用年数が短いため初期の償却費が増えます。
例:建物5,000万円、設備500万円の場合
一括計上(建物のみ・新築22年):
年間償却費 = 5,500万円 ÷ 22年 = 250万円
分離計上:
建物:5,000万円 ÷ 22年 = 227万円
設備:500万円 ÷ 6年 = 83万円
合計:310万円(初期6年間)
初期6年間は年間60万円多く償却できます。
定率法の選択肢
設備は定率法を選択できるため、さらに初期の償却を加速できます。
築古木造では建物に含める方が有利
ただし、築22年超の木造アパートでは事情が異なります。
簡便法(4年償却)を使う場合:
- 建物:4年で全額償却
- 設備を分離すると、設備部分は6年や15年になる
例:建物4,500万円、設備500万円の場合
建物に含める:
全額5,000万円を4年で償却
年間償却費 = 1,250万円
設備を分離:
建物:4,500万円 ÷ 4年 = 1,125万円
設備(6年):500万円 ÷ 6年 = 83万円
合計:1,208万円
建物に含めた方が年間42万円多く償却できます。
設備を分離すべきケース
新築・築浅物件
簡便法が使えない新築・築浅では、設備分離のメリットがあります。
設備比率が高い物件
店舗・事務所用途で設備比率が高い場合、分離計上で早期償却できます。
定率法を活用したい場合
設備に定率法を適用し、初期の償却を加速したいケース。
設備更新時の処理
同等品への交換(修繕費)
壊れた設備を同等品に交換する場合、修繕費として全額経費にできます。
例:
- 故障したエアコンを同等品に交換:修繕費
- 壊れた給湯器を同等品に交換:修繕費
グレードアップ(資本的支出)
性能向上を伴う交換は資本的支出として資産計上します。
例:
- 通常のエアコンを高機能型に交換:資本的支出
- ガス給湯器をエコジョーズに交換:資本的支出
設備の取得価額の決め方
物件購入時に設備価額を算出する方法:
-
売買契約書に明記
- 売主と交渉して設備価額を設定
-
固定資産税評価額を参考
- 評価証明書の償却資産部分を確認
-
再調達価格から逆算
- 設備の新品価格から経年減価を控除
まとめ
- 設備は建物より短い耐用年数で償却可能
- 新築・築浅では設備分離で初期償却を加速できる
- 築古木造の4年償却では建物に含める方が有利
- 設備更新は同等品なら修繕費、グレードアップなら資本的支出


