リスク管理 公開: 2025.01.15
修繕費用の見積もり|築古物件の修繕計画
修繕費用の重要性
築古物件では、建物の維持管理のための修繕費用が収益に大きく影響します。
計画的な修繕積立と、適切なタイミングでの修繕が重要です。
修繕費用の目安
年間修繕費用の目安
| 築年数 | 年間修繕費(家賃収入比) |
|---|---|
| 築10年未満 | 3〜5% |
| 築10〜20年 | 5〜10% |
| 築20〜30年 | 10〜15% |
| 築30年超 | 15〜20% |
例:年間家賃収入500万円の築25年物件
年間修繕費目安:500万円 × 10〜15% = 50〜75万円
主な修繕項目と費用
| 修繕項目 | 費用目安 | 周期 |
|---|---|---|
| 外壁塗装 | 100〜200万円 | 10〜15年 |
| 屋根塗装 | 50〜100万円 | 10〜15年 |
| 防水工事 | 50〜150万円 | 10〜15年 |
| 給排水管更新 | 100〜300万円 | 20〜30年 |
| 設備交換(1室) | 10〜30万円 | 10〜15年 |
入居者退去時の修繕
原状回復費用
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| ハウスクリーニング | 2〜5万円 |
| 壁紙張替え(1室) | 5〜15万円 |
| 畳表替え | 1〜2万円/枚 |
| 網戸交換 | 3,000〜5,000円/枚 |
設備交換費用
| 設備 | 費用目安 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| エアコン | 5〜15万円 | 10〜15年 |
| 給湯器 | 10〜20万円 | 10〜15年 |
| ガスコンロ | 3〜10万円 | 10〜15年 |
| 温水洗浄便座 | 2〜5万円 | 10年 |
大規模修繕の計画
外壁・屋根の修繕
| 内容 | 費用目安(10戸程度) | 周期 |
|---|---|---|
| 外壁塗装 | 100〜200万円 | 10〜15年 |
| 屋根塗装 | 50〜100万円 | 10〜15年 |
| 外壁+屋根 | 150〜250万円 | 同時施工で割安 |
防水工事
| 箇所 | 費用目安 |
|---|---|
| 屋上防水 | 50〜150万円 |
| ベランダ防水 | 3〜10万円/箇所 |
| 外階段・廊下 | 30〜80万円 |
給排水管工事
| 内容 | 費用目安 |
|---|---|
| 給水管更新 | 50〜150万円 |
| 排水管更新 | 50〜150万円 |
| 給排水管同時 | 100〜300万円 |
修繕計画の立て方
ステップ1:現状把握
購入時または定期的に建物の状態を確認します。
| チェック項目 |
|---|
| 外壁のひび割れ、剥がれ |
| 屋根の状態(塗装、瓦) |
| 給排水管の状態(水漏れ、詰まり) |
| 共用部の劣化状況 |
| 各室の設備の状態 |
ステップ2:修繕履歴の確認
過去の修繕履歴から、次回の修繕時期を予測します。
| 項目 | 前回実施 | 次回予定 |
|---|---|---|
| 外壁塗装 | 2015年 | 2027年頃 |
| 屋根塗装 | 2015年 | 2027年頃 |
| 給湯器交換 | 随時 | 10年経過後 |
ステップ3:修繕スケジュールの作成
| 年 | 予定修繕 | 概算費用 |
|---|---|---|
| 2025年 | 退去時原状回復 | 30万円 |
| 2026年 | 給湯器交換(2台) | 30万円 |
| 2027年 | 外壁+屋根塗装 | 200万円 |
| 2028年 | エアコン交換(3台) | 30万円 |
ステップ4:修繕積立
スケジュールに基づいて、毎月の修繕積立額を決定します。
向こう5年の修繕費用:300万円
年間積立額:60万円
月間積立額:5万円
修繕費を抑えるポイント
1. 複数社から見積もりを取る
最低3社から見積もりを取り、比較検討します。
2. 閑散期に依頼する
梅雨前後や繁忙期を避けると、価格交渉がしやすいことがあります。
3. まとめて発注する
外壁と屋根を同時に行うなど、まとめることで足場代等を節約できます。
4. 定期的なメンテナンス
小さな不具合を早めに対処することで、大規模な修繕を防げます。
購入時の注意点
修繕履歴の確認
売主から修繕履歴を取得し、近い将来の修繕費用を見積もります。
インスペクション
専門家による建物調査(インスペクション)で、隠れた不具合を発見できます。
購入価格への反映
近い将来の修繕費用を考慮して、購入価格を交渉します。
まとめ
- 築古物件は年間家賃収入の10〜15%を修繕費として見込む
- 外壁・屋根塗装は10〜15年周期で100〜200万円
- 給排水管更新は20〜30年で100〜300万円
- 修繕スケジュールを作成し、計画的に積立
- 購入時に修繕履歴を確認し、将来の費用を把握
計画的な修繕で、物件の価値を維持し、突発的な出費を防ぎましょう。


