この記事でわかること

Q. 与信枠とは何ですか?
A. 与信枠とは、金融機関があなたに貸し出し可能と判断する上限額のことです。一般的に年収の5〜10倍程度が目安とされます。年収1,000万円の方なら5,000〜1億円程度が与信枠の目安です。既存の借入がある場合、その分だけ与信枠は減少します。
Q. 1棟目を購入すると2棟目の融資は難しくなりますか?
A. 必ずしもそうとは限りません。1棟目の運営実績が良好で、キャッシュフローがプラスであれば、むしろ2棟目の融資は受けやすくなることがあります。ただし、与信枠は減少するため、戦略的な物件選びと金融機関選びが重要になります。
Q. 何棟まで融資を受けられますか?
A. 物件数に上限はありませんが、与信枠と返済能力が限界となります。年収2,000万円の方でも、5棟以上購入すると新規融資が難しくなるケースが多いです。法人を設立して個人の与信枠とは別枠で融資を受ける方法もあります。
2棟目以降の融資戦略|与信枠の管理方法
融資・資金計画 公開: 2025.01.15

2棟目以降の融資戦略|与信枠の管理方法

複数物件投資の考え方

不動産投資で資産を拡大するには、複数物件の購入が有効な戦略です。

ただし、2棟目以降の融資は1棟目より難易度が上がるため、計画的な与信枠管理が必要です。

与信枠の基本

与信枠の計算方法

金融機関は、借入人の返済能力を以下の要素で判断します。

判断要素内容
年収給与収入、事業収入、不動産収入
既存借入住宅ローン、投資ローン、カードローン等
資産状況預貯金、有価証券、不動産
勤務先・勤続年数安定性の評価

与信枠の目安

与信枠 ≒ 年収 × 5〜10倍 - 既存借入残高
年収与信枠目安(既存借入なし)
1,000万円5,000〜1億円
2,000万円1〜2億円
3,000万円1.5〜3億円

2棟目融資が難しくなる理由

1. 与信枠の消費

1棟目の借入で与信枠が減少するため、2棟目に使える枠が限られます。

例)年収1,500万円、与信枠1億円の場合

  • 1棟目:7,000万円借入 → 残り与信枠3,000万円
  • 2棟目:3,000万円までしか借入困難

2. 返済比率の上昇

既存の返済に新規物件の返済が加わり、返済比率(返済額÷収入)が上昇します。

金融機関は返済比率40〜50%以内を目安としています。

3. 金融機関の慎重姿勢

「急拡大」を警戒し、2棟目以降は審査が厳しくなる傾向があります。

2棟目以降の融資を成功させる戦略

戦略1:1棟目の運営実績を作る

実績項目評価ポイント
入居率95%以上を維持
収支報告キャッシュフローがプラス
滞納なし家賃回収が安定
適切な修繕物件を適切に管理

1〜2年の良好な運営実績があれば、2棟目の融資審査で有利になります。

戦略2:異なる金融機関を活用

棟数金融機関選択
1棟目メインバンク(地銀・信金)
2棟目別の地銀・信金
3棟目ノンバンク

金融機関ごとに与信枠の考え方が異なるため、分散することで融資総額を増やせます。

戦略3:法人を活用

個人の与信枠が限界に達したら、**資産管理会社(法人)**を設立し、法人名義で融資を受ける方法があります。

名義与信枠
個人年収ベース
法人事業計画・担保ベース

法人であれば、個人の与信枠とは別枠で融資を受けられる可能性があります。

戦略4:自己資金比率を高める

2棟目以降は、自己資金を多めに入れることで融資を受けやすくなります。

自己資金比率融資の受けやすさ
10%難しい
20%可能性あり
30%以上受けやすい

戦略5:物件の収益性を重視

高利回り物件を選ぶことで、金融機関からの評価が上がります。

物件の収益性が高い
→ 返済余力が大きい
→ 融資審査で有利

複数物件購入のシミュレーション

条件

  • 年収:2,000万円
  • 与信枠目安:1.5億円

購入計画例

時期物件物件価格借入額与信残
1年目1棟目6,000万円4,800万円1.02億円
3年目2棟目5,000万円4,000万円6,200万円
5年目3棟目4,000万円3,200万円3,000万円
6年目法人設立--法人で別枠確保
7年目4棟目(法人)8,000万円6,400万円-

まとめ

  • 2棟目以降は与信枠管理と戦略的な金融機関選びが重要
  • 1棟目の運営実績(1〜2年)を作ってから2棟目を検討
  • 異なる金融機関を活用して融資総額を増やす
  • 法人設立で個人与信枠とは別枠を確保
  • 自己資金比率を高め、高利回り物件を選ぶことで審査を有利に

複数物件への投資は資産拡大の有効な手段です。計画的に与信枠を管理し、着実に物件を増やしていきましょう。

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