この記事でわかること

Q. 不動産は相続税対策になりますか?
A. はい。不動産は時価より低い評価額で相続税が計算されるため、現金で持つより有利です。特に賃貸物件は評価減の特例があります。
Q. 子供名義で購入した方がいいですか?
A. 状況によります。親名義で購入して相続する方法、子供名義で購入する方法、それぞれメリット・デメリットがあり、総合的に判断が必要です。
Q. 賃貸物件の相続税評価はどうなりますか?
A. 貸家建付地として土地が約20%減、建物が借家権割合(30%)減で評価されます。現金より大幅に評価が下がります。
Q. 4年償却後に相続が発生したらどうなりますか?
A. 建物の帳簿価額がゼロでも、相続税評価額は固定資産税評価額を基に計算されるため、一定の評価が付きます。
Q. 生前贈与と相続、どちらが有利ですか?
A. 資産規模、年齢、家族構成により異なります。贈与税と相続税の税率、小規模宅地等の特例などを総合的に検討してください。
相続を見据えた4年償却投資|次世代への資産承継
職業・属性別節税 公開: 2025.01.23

相続を見据えた4年償却投資|次世代への資産承継

相続対策としての不動産投資

不動産は相続税対策として有効な資産です。4年償却投資を活用することで、節税しながら相続に備えることができます。

不動産の相続税メリット:

  • 時価より低い評価額
  • 賃貸物件はさらに評価減
  • 小規模宅地等の特例
  • 収益を生み続ける資産

不動産の相続税評価

土地の評価

土地は「路線価」で評価され、時価の約80%程度になります。

土地の評価 = 路線価 × 面積 × 各種補正

貸家建付地の評価減

賃貸物件の土地は「貸家建付地」として評価減されます。

貸家建付地の評価 = 自用地評価 ×(1 − 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合)

例:借地権割合60%、借家権割合30%、賃貸割合100%の場合

評価減 = 60% × 30% × 100% = 18%
評価額 = 自用地評価 × 82%

建物の評価

建物は「固定資産税評価額」で評価されます。

  • 時価の50〜70%程度
  • 築年数が経つほど評価減
  • 貸家はさらに30%評価減

評価額の比較

1億円の現金 vs 1億円の賃貸不動産

資産相続税評価額
現金1億円1億円
賃貸不動産1億円約5,000〜6,000万円

不動産にすることで、評価額を4〜5割圧縮できます。

4年償却と相続の関係

償却後の建物評価

4年償却で帳簿価額がゼロになっても、相続税評価は別計算です。

相続税評価 = 固定資産税評価額 × 0.7(貸家の場合)

築古でも建物の評価はゼロにはなりません。

節税後の資産として承継

4年間で節税した後、資産として次世代に引き継ぐことができます。

【流れ】
1. 親が築古木造を購入
2. 4年間の損益通算で節税
3. 売却または相続で次世代へ

名義の選択

親名義で購入 → 相続

メリット:

  • 親の高所得で損益通算
  • 相続時の評価減を活用
  • 小規模宅地等の特例の可能性

デメリット:

  • 相続税が発生する場合あり
  • 相続争いのリスク

子供名義で購入

メリット:

  • 将来の相続税なし
  • 子供の資産形成

デメリット:

  • 資金の贈与が必要(贈与税)
  • 親の節税メリットなし

共同名義

メリット:

  • 親子で分割して所有
  • 段階的な承継が可能

デメリット:

  • 権利関係が複雑
  • 売却時に全員の同意が必要

小規模宅地等の特例

一定の要件を満たすと、土地の評価が最大80%減額されます。

貸付事業用宅地等

要件:

  • 被相続人が貸付事業に使用
  • 相続人が貸付事業を継続
  • 申告期限まで保有

減額割合: 50%(200㎡まで)

生前贈与の活用

暦年贈与

年間110万円まで非課税で贈与可能。

  • 長期間かけて少しずつ移転
  • 不動産の持分を少しずつ贈与

相続時精算課税

2,500万円まで贈与税非課税(相続時に精算)。

  • まとまった資産の移転に有効
  • 将来の値上がり分は非課税

法人活用による承継

資産管理会社を活用した承継も検討可能。

スキーム:

  1. 資産管理会社を設立
  2. 法人で不動産を保有
  3. 株式を次世代に承継

メリット:

  • 株式の承継で不動産を間接的に移転
  • 評価額の圧縮効果
  • 分割承継が容易

シミュレーション例

条件:

  • 親(60歳)、子(35歳)
  • 現金1億円を持っている

パターン1:現金のまま相続

相続税評価:1億円
相続税(子1人):約1,220万円

パターン2:賃貸不動産に換えて相続

相続税評価:約5,500万円
相続税:約350万円
差額:約870万円の節税

注意点

相続直前の不動産購入

相続直前に不動産を購入すると、節税目的とみなされ否認されるリスクがあります。

納税資金の確保

不動産は現金化に時間がかかるため、相続税の納税資金は別途確保。

専門家への相談

相続対策は複雑なため、税理士・弁護士など専門家に相談を。

まとめ

  • 不動産は相続税評価が低く、相続対策として有効
  • 4年償却で節税しながら資産を形成
  • 名義の選択は家族状況に応じて判断
  • 専門家と連携して計画的に準備

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