職業・属性別節税 公開: 2025.01.23
相続を見据えた4年償却投資|次世代への資産承継
相続対策としての不動産投資
不動産は相続税対策として有効な資産です。4年償却投資を活用することで、節税しながら相続に備えることができます。
不動産の相続税メリット:
- 時価より低い評価額
- 賃貸物件はさらに評価減
- 小規模宅地等の特例
- 収益を生み続ける資産
不動産の相続税評価
土地の評価
土地は「路線価」で評価され、時価の約80%程度になります。
土地の評価 = 路線価 × 面積 × 各種補正
貸家建付地の評価減
賃貸物件の土地は「貸家建付地」として評価減されます。
貸家建付地の評価 = 自用地評価 ×(1 − 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合)
例:借地権割合60%、借家権割合30%、賃貸割合100%の場合
評価減 = 60% × 30% × 100% = 18%
評価額 = 自用地評価 × 82%
建物の評価
建物は「固定資産税評価額」で評価されます。
- 時価の50〜70%程度
- 築年数が経つほど評価減
- 貸家はさらに30%評価減
評価額の比較
1億円の現金 vs 1億円の賃貸不動産
| 資産 | 相続税評価額 |
|---|---|
| 現金1億円 | 1億円 |
| 賃貸不動産1億円 | 約5,000〜6,000万円 |
不動産にすることで、評価額を4〜5割圧縮できます。
4年償却と相続の関係
償却後の建物評価
4年償却で帳簿価額がゼロになっても、相続税評価は別計算です。
相続税評価 = 固定資産税評価額 × 0.7(貸家の場合)
築古でも建物の評価はゼロにはなりません。
節税後の資産として承継
4年間で節税した後、資産として次世代に引き継ぐことができます。
【流れ】
1. 親が築古木造を購入
2. 4年間の損益通算で節税
3. 売却または相続で次世代へ
名義の選択
親名義で購入 → 相続
メリット:
- 親の高所得で損益通算
- 相続時の評価減を活用
- 小規模宅地等の特例の可能性
デメリット:
- 相続税が発生する場合あり
- 相続争いのリスク
子供名義で購入
メリット:
- 将来の相続税なし
- 子供の資産形成
デメリット:
- 資金の贈与が必要(贈与税)
- 親の節税メリットなし
共同名義
メリット:
- 親子で分割して所有
- 段階的な承継が可能
デメリット:
- 権利関係が複雑
- 売却時に全員の同意が必要
小規模宅地等の特例
一定の要件を満たすと、土地の評価が最大80%減額されます。
貸付事業用宅地等
要件:
- 被相続人が貸付事業に使用
- 相続人が貸付事業を継続
- 申告期限まで保有
減額割合: 50%(200㎡まで)
生前贈与の活用
暦年贈与
年間110万円まで非課税で贈与可能。
- 長期間かけて少しずつ移転
- 不動産の持分を少しずつ贈与
相続時精算課税
2,500万円まで贈与税非課税(相続時に精算)。
- まとまった資産の移転に有効
- 将来の値上がり分は非課税
法人活用による承継
資産管理会社を活用した承継も検討可能。
スキーム:
- 資産管理会社を設立
- 法人で不動産を保有
- 株式を次世代に承継
メリット:
- 株式の承継で不動産を間接的に移転
- 評価額の圧縮効果
- 分割承継が容易
シミュレーション例
条件:
- 親(60歳)、子(35歳)
- 現金1億円を持っている
パターン1:現金のまま相続
相続税評価:1億円
相続税(子1人):約1,220万円
パターン2:賃貸不動産に換えて相続
相続税評価:約5,500万円
相続税:約350万円
差額:約870万円の節税
注意点
相続直前の不動産購入
相続直前に不動産を購入すると、節税目的とみなされ否認されるリスクがあります。
納税資金の確保
不動産は現金化に時間がかかるため、相続税の納税資金は別途確保。
専門家への相談
相続対策は複雑なため、税理士・弁護士など専門家に相談を。
まとめ
- 不動産は相続税評価が低く、相続対策として有効
- 4年償却で節税しながら資産を形成
- 名義の選択は家族状況に応じて判断
- 専門家と連携して計画的に準備


