職業・属性別節税 公開: 2025.01.23
歯科医師の節税戦略|医療法人と個人の使い分け
歯科医師と節税ニーズ
歯科医師は高所得者が多く、節税ニーズが高い職業です。
歯科医師の特徴:
- 開業医の比率が高い
- 自由診療で収入変動がある
- 設備投資が大きい
- クリニック経営の判断が必要
歯科医師の所得構造
開業歯科医師
- 事業所得または法人からの役員報酬
- 年収1,500万〜5,000万円程度が多い
- 自由診療の比率で収入が変動
勤務歯科医師
- 給与所得中心
- 年収800万〜2,000万円程度
- 歩合給の場合は変動あり
4年償却投資の活用
勤務歯科医師の場合
医科の勤務医と同様に、給与所得と不動産所得の損益通算がシンプルで効果的。
【例】
給与所得:1,500万円
不動産所得:△600万円(償却費による赤字)
課税所得:900万円
節税効果:約200万円/年
開業歯科医師(個人)の場合
事業所得と不動産所得を損益通算。青色申告の特典も活用。
開業歯科医師(法人)の場合
医療法人での不動産投資は制限があるため、以下の方法を検討:
-
個人名義で投資
- 役員報酬を調整
- 個人で損益通算
-
MS法人を設立
- 不動産所有はMS法人
- 医療法人からMS法人へ業務委託・賃料支払い
歯科医院経営との両立
設備投資との優先順位
歯科医院の設備投資(ユニット、CT、滅菌機器等)も高額です。
判断基準:
- 本業の設備投資が収益に直結する場合は優先
- 余剰資金があれば不動産投資を検討
- 無理な投資は本業に悪影響
キャッシュフロー管理
歯科医院の収入は患者数に左右されます。
- 保険診療中心:安定だが収入は限定的
- 自由診療中心:高収入だが変動リスク
不動産投資のローン返済が、医院のキャッシュフローを圧迫しないよう計画を。
シミュレーション例
条件:
- 開業歯科医師(個人事業主)
- 事業所得2,000万円
- 築古木造アパート6,000万円を購入
- 建物4,200万円(4年償却)
4年間の効果:
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 年間償却費 | 1,050万円 |
| 年間節税効果(税率43%) | 約450万円 |
| 4年間合計節税 | 約1,800万円 |
歯科医師向け物件選びのポイント
1. 低価格帯からスタート
クリニックの資金繰りに影響しない範囲で始める。
- 3,000万〜6,000万円程度の物件
- 自己資金を多めに用意
2. 安定したキャッシュフロー
ローン返済が本業を圧迫しない物件。
- 入居率が安定したエリア
- 家賃収入でローン返済をカバー
3. 管理の手間が少ない
診療で忙しいため、管理は委託。
- 管理会社任せにできる物件
- トラブルが少ないエリア
法人活用の検討
歯科医療法人を設立している場合、税負担軽減の選択肢が広がります。
一人医療法人のメリット
- 法人税率の適用
- 退職金の積立
- 社会保険料のコントロール
不動産投資との組み合わせ
- 役員報酬を調整して個人の所得を下げる
- 個人名義で不動産を購入し損益通算
- MS法人設立でさらに最適化
注意点
本業の安定が最優先
不動産投資で失敗すると、クリニック経営にも影響。本業の安定が前提。
融資審査の注意
開業歯科医師は収入変動があるため、融資審査で勤務医より不利になることも。決算書・確定申告書の整備が重要。
税理士との連携
医療経営と不動産投資の両方に詳しい税理士との連携がベスト。
まとめ
- 歯科医師は高所得で4年償却のメリットが大きい
- 勤務歯科医師はシンプルな損益通算が効果的
- 開業歯科医師は法人・個人の組み合わせを検討
- 本業のキャッシュフローを優先した計画を


