この記事でわかること

Q. 4年償却後は売却すべきですか?
A. 必ずしも売却が最適とは限りません。4年償却終了後は減価償却費がなくなり税負担が増えますが、物件のキャッシュフローがプラスなら継続保有も選択肢です。売却による譲渡所得税と、継続保有のキャッシュフローを比較して判断しましょう。
Q. いつ売却するのが有利ですか?
A. 税務上は、取得から5年超(長期譲渡所得)になってから売却するのが有利です。短期譲渡所得は税率約39%ですが、長期譲渡所得は約20%と大幅に低くなります。4年償却と組み合わせると、5〜6年目での売却が一つの目安です。
Q. 建替えは現実的な選択肢ですか?
A. 立地が良く、土地の価値が高い場合は建替えも選択肢になります。ただし、築古木造アパートの多くは土地面積が小さいため、建替え後の収益性が見合わないケースも多いです。建替えよりも売却して別の物件に投資する方が効率的な場合が多いです。
出口戦略の全体像|売却・保有・建替えの選択肢
出口戦略・売却 公開: 2025.01.15

出口戦略の全体像|売却・保有・建替えの選択肢

出口戦略とは

出口戦略とは、投資した物件をどのように処分・活用するかの計画です。

4年償却投資では、償却終了後の税負担増加を見据えた出口戦略が特に重要になります。

主な出口戦略の選択肢

戦略概要向いているケース
売却物件を第三者に売却償却終了後、キャッシュ化したい
継続保有そのまま賃貸経営を続けるキャッシュフローが安定している
建替え建物を解体して新築立地が良く土地価値が高い
法人への移管個人から法人に売却法人化のタイミング

選択肢1:売却

メリット

  • 資金の回収:投資資金を現金化できる
  • リスクからの解放:空室リスク、修繕リスクがなくなる
  • 次の投資へ:資金を別の物件に振り向けられる

デメリット

  • 譲渡所得税:売却益に税金がかかる
  • キャッシュフローの喪失:継続的な収入がなくなる
  • 売却活動の手間:時間と労力がかかる

売却が向いているケース

  • 4年償却が終了し、税負担が重くなった
  • 物件の収益性が低下している
  • 大規模修繕が必要で費用をかけたくない
  • 別の投資機会がある

選択肢2:継続保有

メリット

  • 安定したキャッシュフロー:毎月の家賃収入が続く
  • 譲渡所得税がかからない:売却しなければ課税なし
  • 相続資産として活用:次世代に引き継げる

デメリット

  • 減価償却費がなくなる:4年償却終了後は経費が減少
  • 税負担の増加:不動産所得が黒字化し課税される
  • 修繕費用の発生:築年数が進むほど修繕が必要

継続保有が向いているケース

  • キャッシュフローが十分にプラス
  • 税負担増加より収入が上回る
  • 将来の相続対策として活用したい
  • 売却市況が良くない

選択肢3:建替え

メリット

  • 資産価値の回復:新築物件として再出発
  • 収益性の向上:新築なら高い家賃設定が可能
  • 新たな減価償却:新築の減価償却費を計上できる

デメリット

  • 多額の建築費用:解体費用+新築費用
  • 収入の空白期間:工事中は家賃収入ゼロ
  • 採算が合わないリスク:土地面積や容積率の制約

建替えが向いているケース

  • 土地の価値が高い(駅近、人気エリア)
  • 建替え後の収益性が見込める
  • 長期的に不動産を保有したい
  • 相続対策として新築物件を残したい

選択肢4:法人への移管

個人で購入した物件を法人に売却することで、法人化のメリットを享受できます。

メリット

  • 法人での節税効果を得られる
  • 相続対策になる
  • 所得分散が可能

デメリット

  • 売却時に譲渡所得税がかかる
  • 不動産取得税、登録免許税が発生
  • 融資の借り換えが必要な場合も

出口戦略の判断基準

1. 税務シミュレーション

比較項目売却継続保有
売却益〇〇万円-
譲渡所得税▲〇〇万円-
手取り額〇〇万円-
年間キャッシュフロー-〇〇万円
年間税負担-▲〇〇万円
5年間の累計-〇〇万円

売却の手取り額と、継続保有の累計キャッシュフローを比較します。

2. 物件の状態評価

確認項目判断
入居率90%以上なら継続保有も有利
修繕の必要性大規模修繕が近いなら売却検討
立地の将来性人口減少エリアなら早期売却
建物の状態劣化が進んでいれば売却検討

3. 市場環境

環境推奨戦略
不動産市況が良い売却に有利
金利が低い買い手がつきやすい
築古物件の需要が高い売却価格が上がる

4年償却投資の典型的な出口

5〜6年目での売却

  1. 1〜4年目:減価償却費で損益通算、節税
  2. 5年目以降:長期譲渡所得の税率(約20%)適用
  3. 5〜6年目:売却して譲渡益を確定

シミュレーション例

項目金額
購入価格5,000万円
売却価格4,500万円
取得費(建物簿価+土地)2,500万円
譲渡費用200万円
譲渡所得1,800万円
譲渡所得税(約20%)約360万円
手取り約3,940万円

4年間の節税効果と合わせて、トータルの投資成果を評価します。

まとめ

  • 出口戦略は購入前から計画しておくことが重要
  • 主な選択肢は売却、継続保有、建替え、法人移管
  • 税務シミュレーションで売却と継続保有を比較
  • 5年超(長期譲渡所得)になってからの売却が税務上有利
  • 物件の状態と市場環境も判断材料に

出口戦略は投資の成否を決める重要な要素です。税理士と相談しながら、最適なタイミングと方法を検討しましょう。

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