この記事でわかること

Q. 法人税率は何%ですか?
A. 法人税率は、資本金1億円以下の中小法人の場合、年間所得800万円以下の部分が15%、800万円超の部分が23.2%です。ただし、これは国税の法人税のみで、地方税を含めた実効税率は約22〜34%程度になります。
Q. 実効税率とは何ですか?
A. 実効税率とは、法人税・法人住民税・法人事業税を合わせた実質的な税負担率のことです。法人事業税は損金算入できるため、単純合計より低くなります。中小法人の場合、所得金額によって約22〜34%程度です。
Q. 個人と法人どちらが税金が安いですか?
A. 所得金額によって異なります。課税所得が年間約800〜900万円を超えると、法人の実効税率(約34%)が個人の所得税・住民税(約33%〜)を下回り始めます。ただし、法人の維持コストも考慮する必要があります。
法人税率の仕組み|実効税率を理解する
法人戦略 公開: 2025.01.15

法人税率の仕組み|実効税率を理解する

法人税の仕組み

法人が支払う税金は、大きく分けて国税(法人税)と地方税(法人住民税・法人事業税)があります。

これらを合計した実質的な税負担率を実効税率といいます。

法人に課される税金

法人税(国税)

所得区分税率適用条件
800万円以下15%資本金1億円以下の中小法人
800万円超23.2%同上
全額23.2%資本金1億円超の大法人

法人住民税(地方税)

法人税額に対して課税されます。

税目税率(目安)
都道府県民税法人税額の1〜2%
市区町村民税法人税額の6〜8%
合計法人税額の約7〜10%

※税率は自治体により異なる

法人事業税(地方税)

所得に対して課税されます(損金算入可能)。

所得区分税率(東京都の場合)
400万円以下3.5%
400万円超800万円以下5.3%
800万円超7.0%

※外形標準課税対象法人は別途

実効税率の計算

実効税率の計算式

法人事業税は損金算入できるため、単純合計より実効税率は低くなります。

実効税率 = (法人税率 × (1 + 住民税率)+ 事業税率)÷(1 + 事業税率)

中小法人の実効税率(概算)

所得金額実効税率
400万円以下約22%
400万円超800万円以下約24%
800万円超約34%

個人の所得税率との比較

個人の所得税・住民税

課税所得所得税率住民税合計税率
195万円以下5%10%15%
195万円超330万円以下10%10%20%
330万円超695万円以下20%10%30%
695万円超900万円以下23%10%33%
900万円超1,800万円以下33%10%43%
1,800万円超4,000万円以下40%10%50%
4,000万円超45%10%55%

個人vs法人の税率比較

所得金額個人(税率)法人(実効税率)有利な方
500万円30%約22〜24%法人
800万円33%約24%法人
1,000万円33%約34%同程度
1,500万円43%約34%法人
2,000万円43%約34%法人
3,000万円50%約34%法人

法人化による節税シミュレーション

前提条件

  • 不動産所得:年間1,000万円
  • その他の所得:なし
  • 家族構成:配偶者あり

個人の場合

項目金額
不動産所得1,000万円
基礎控除等▲150万円
課税所得850万円
所得税(税額控除後)約110万円
住民税約85万円
税金合計約195万円

法人の場合(役員報酬500万円を支払う)

法人

項目金額
不動産所得1,000万円
役員報酬(損金)▲500万円
法人所得500万円
法人税等(実効税率24%)約120万円

個人(役員報酬を受け取る)

項目金額
給与所得500万円
給与所得控除▲144万円
基礎控除等▲100万円
課税所得256万円
所得税・住民税約36万円

法人+個人の合計税金

120万円(法人)+ 36万円(個人)= 約156万円

節税効果

195万円(個人のみ)− 156万円(法人化)= 約39万円の節税

法人化の判断ポイント

法人化が有利になる目安

条件目安
不動産所得年間500万円以上
総所得(給与+不動産)年間900万円以上
所得税率33%以上(課税所得695万円超)

法人化のコストを考慮

法人化には年間30〜50万円程度の維持コストがかかるため、節税効果がこれを上回るか確認が必要です。

まとめ

  • 法人の実効税率は約22〜34%(所得金額による)
  • 個人の最高税率は55%(所得税45%+住民税10%)
  • 課税所得900万円以上で法人化のメリットが出やすい
  • 役員報酬による所得分散で、さらに税負担を軽減可能
  • 法人維持コスト(年間30〜50万円)を上回る節税効果があるか確認

法人化の判断は、単純な税率比較だけでなく、維持コストや将来の事業計画も含めて検討しましょう。税理士への相談をおすすめします。

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