この記事でわかること

Q. 法人設立にはいくらかかりますか?
A. 合同会社なら約10〜15万円、株式会社なら約25〜30万円程度です。これには登録免許税、定款認証費用(株式会社のみ)、司法書士報酬などが含まれます。自分で手続きを行えば、さらに5〜10万円程度安くなります。
Q. 法人の年間維持費用はどのくらいですか?
A. 最低でも年間30〜50万円程度を見込んでおきましょう。内訳は、法人住民税均等割(約7万円)、税理士顧問料(12〜24万円)、決算申告費用(10〜20万円)などです。役員報酬を支払う場合は社会保険料も加わります。
Q. 赤字でも税金はかかりますか?
A. はい、法人住民税の均等割は赤字でも課税されます。東京23区の場合、資本金1,000万円以下で年間約7万円です。これは法人が存在する限り必ずかかる固定費用です。
法人設立・維持コストの全体像|年間いくらかかるか
法人戦略 公開: 2025.01.15

法人設立・維持コストの全体像|年間いくらかかるか

法人設立にかかる費用

法人を設立する際には、登記費用をはじめとするさまざまな初期費用がかかります。

合同会社の設立費用

費用項目金額
登録免許税6万円
定款認証不要(0円)
印紙代0円(電子定款の場合)
司法書士報酬5〜10万円
印鑑作成費5,000〜2万円
合計約12〜18万円

自分で手続きを行う場合は、司法書士報酬が不要で約7〜10万円で設立可能です。

株式会社の設立費用

費用項目金額
登録免許税15万円
定款認証約5万円
印紙代0円(電子定款の場合)
司法書士報酬5〜10万円
印鑑作成費5,000〜2万円
合計約26〜32万円

法人の年間維持コスト

必須の固定費用

費用項目年間費用備考
法人住民税均等割約7万円赤字でも必須(東京23区の場合)
税理士顧問料12〜24万円月1〜2万円
決算申告費用10〜20万円税理士による決算・申告作業
法人税申告書作成顧問料に含むか別途-
合計約30〜50万円-

状況に応じてかかる費用

費用項目年間費用条件
社会保険料(会社負担分)役員報酬の約15%役員報酬を支払う場合
労働保険料給与総額の約1%従業員がいる場合
役員変更登記費用1〜3万円株式会社で任期満了時
決算公告費用約6万円株式会社のみ

具体的なシミュレーション

ケース1:最小構成の合同会社

条件
役員報酬:なし(他に収入あり)
税理士:顧問契約あり
従業員:なし
費用項目年間費用
法人住民税均等割7万円
税理士顧問料12万円
決算申告費用10万円
年間合計29万円

ケース2:役員報酬ありの合同会社

条件
役員報酬:月額30万円(年間360万円)
税理士:顧問契約あり
従業員:なし
費用項目年間費用
法人住民税均等割7万円
税理士顧問料18万円
決算申告費用15万円
社会保険料(会社負担)約54万円
年間合計約94万円

ケース3:株式会社

条件
役員報酬:月額50万円(年間600万円)
税理士:顧問契約あり
従業員:なし
費用項目年間費用
法人住民税均等割7万円
税理士顧問料24万円
決算申告費用20万円
社会保険料(会社負担)約90万円
決算公告費用6万円
年間合計約147万円

コストを抑えるポイント

1. 合同会社を選択

株式会社と比べて、設立費用で約15万円、年間費用で約6万円(決算公告)のコスト削減。

2. 税理士費用の見直し

対応方法メリットデメリット
クラウド会計の活用記帳代行費用を削減自分で入力が必要
決算のみ依頼顧問料が不要相談がしにくい
複数の税理士に相見積もり適正価格の把握手間がかかる

3. 役員報酬の最適化

役員報酬を抑えると社会保険料も減りますが、所得分散効果も減少します。節税効果とのバランスを考慮して設定しましょう。

4. 資本金を抑える

資本金1,000万円以上になると、法人住民税均等割が増加します(約7万円→約18万円)。

法人化の損益分岐点

法人維持コスト(年間30〜50万円)を上回る節税効果があるかがポイントです。

法人化を検討すべき目安

条件法人化の検討
不動産所得年間500万円以上
総所得年間900万円以上(所得税率33%以上)
物件数2棟以上保有予定
家族の活用配偶者等への所得分散が可能

まとめ

  • 法人設立費用:合同会社約10〜15万円、株式会社約25〜30万円
  • 年間維持費用:最低約30万円、役員報酬ありで約100万円程度
  • 赤字でも法人住民税均等割(約7万円)は必須
  • コスト削減には合同会社選択、税理士費用の見直しが有効
  • 年間維持コストを上回る節税効果があるか検証して法人化を判断

法人化はコストがかかりますが、長期的には大きな節税効果が期待できます。税理士と相談して、最適なタイミングで法人化を検討しましょう。

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